先進的窓リノベ事業はいつまで?補助対象工事は?申請についてもご紹介します

2023.08.182023.08.01窓ガラスの知識
Pocket

窓リノベイメージ

3月31日から申請受付が開始された「先進的窓リノベ事業」。スタート当初は夏前には補助金予算に到達するのではないかと予想されていましたが、7月末日現在、補助金進捗率は戸建住宅、集合住宅共に、半分程度の水準となっています。どのような申請方法があるのでしょうか?申請のタイミングは?先進的窓リノベ事業についてご紹介します。

先進的窓リノベ事業とは?

先進的窓リノベ事業は「住宅省エネ2023キャンペーン」として経済産業省・環境省で連携して実施されている、補助金制度の1種となります。既存住宅における窓の高断熱化を促進するため、改修に係る費用の一部を補助することで、エネルギー価格高騰への対応( 冷暖房費負担の軽減) や、2030 年度の家庭部門からのCO2 排出量約7 割削減(2013 年度比)への貢献、2050 年ストック平均でZEH 基準の水準の省エネルギー性能の確保への貢献を目的とした事業です。

「こどもエコすまい支援事業」と呼ばれる事業が同じ「住宅省エネ2023キャンペーン」内で展開されていますが、こちらはZEH・省エネ基準を目指したリフォーム工事を対象としています。一方「先進的窓リノベ事業」はさらなる高い断熱性能を有する窓リフォームに対して、高い補助額を設定しています。

申請は共に「住宅省エネ支援事業者」と呼ばれる補助事業に登録している事業者(施工店)が実施をすることになります。

他補助金も含めた詳細情報はこちら 窓リフォームに利用できる補助金・助成金制度!支援内容や補助額・申請の流れ|窓リフォーム研究所

先進的窓リノベ事業での補助対象者と住宅

窓リフォームに特化した先進的窓リノベ事業ですが、その補助対象者と住宅はどのような要件が求められるのでしょうか。それぞれ確認してみましょう。

補助対象者

先進的窓リノベ事業の補助対象者については以下を要件としています。

1,窓リノベ事業者と工事請負契約を締結し、窓のリフォーム工事をすること

2,窓リフォーム工事をする住宅の所有者等であること

  所有者は

  ・住宅を所有する個人またはその家族

  ・住宅を所有している賃貸オーナー、または法人

  ・集合住宅等の管理組合・管理組合法人

上記から、所有している住宅に対して、法人を含め、誰でも対象者になることが分かります。

補助対象住宅

補助対象住宅としては、以下を要件としています。

1,既存住宅であること(建築から1年経過した住宅)

2,戸建住宅、集合住宅(二世帯住宅、マンション、長屋、店舗併用住宅を含む)

戸建、集合住宅かかわらず、どのようなタイプの住宅も補助対象住宅となっています。

対象要件としてはとても範囲の広い事業となっています。

先進的窓リノベ事業の申請期間と進捗状況

「先進的窓リノベ事業」ですが、7月12日より、戸建住宅、集合住宅の区分で達成率が公開されるようになりました。補助額は予算1,000億円で、内訳は戸建住宅900億円、集合住宅100億円となっており、冒頭に紹介したように、7月末日時点で戸建住宅、集合住宅共に、半分程度の予算消化率となっています。

申請期間は2023年12月31日までとなっていますが、早めの検討が必要かと思います。

予算消化率の詳細はこちら 「先進的窓リノベ事業 公式ホームページ」|©2022 先進的窓リノベ事業事務局

では、対象の工事はどのような内容になっているのでしょうか。確認してきましましょう。

先進的窓リノベ事業で対象となる窓リフォーム工事

先進的窓リノベ事業で対象となる窓リフォーム工事は4つの種類があります。ひとつずつ紹介します。

1.ガラス交換

ガラス交換は今ついている窓のガラスのみを取り外し、サッシはそのまま利用し、断熱性能の高い、複層ガラス等にガラスを交換する工事になります。

ただし、既存のサッシの種類(「木製・樹脂製」「樹脂/金属複合サッシ」「金属製」)によって選択できるガラスが異なるので注意が必要です。

2.内窓設置

内窓設置は、今ある窓の室内側に新しい窓を取り付ける、または、今、内窓が設置してあればその内窓を取り除き、新しい内窓を設置する工事になります。

この補助事業ではこのタイプの補助金の対象製品が多く準備されており、今回とてもおすすめの方法となります。

内窓

3.外窓交換(カバー工法)

外窓交換(カバー工法)は、既存の窓枠の内側に新規の窓枠を取り付け、新規窓の障子に複層ガラス等を採用する工事になります。

既存の窓枠が開きにくい等、問題が発生している場合にはお勧めの方法になります。

カバー

4.外窓交換(はつり工法)

外窓交換(はつり工法)は、既存窓の窓枠・ガラスをすべて取り外し、新たな窓枠を取り付ける工事になります。

壁等への影響も考えられる大掛かりな工事となるため、工事に時間がかかる方法になります。

窓リフォームの4つの種類において補助される先進的窓リノベ事業ですが、どの種類で申請を検討するのが良いのでしょうか。補助額、対象製品からその内容を紹介します。

先進的窓リノベ事業の補助額について

先進的窓リノベ事業は非常に補助額の高いことで注目を集めています。上記対象工事4種に対してそれぞれ対象製品と補助額が設定されています。ここでは、対象品種の多い「内窓設置」について紹介します。

内窓設置の補助額(円/箇所)

内窓設置の補助額は、大きさの区分と、内窓の性能値(グレード)で決められています。

内窓設置の補助額

※1 大:サッシ(一箇所)の面積2.8 ㎡以上。※2 中:サッシ(一箇所)の面積1.6 ㎡以上2.8 ㎡未満。※3 小:サッシ(一箇所)の面積0.2 ㎡以上1.6 ㎡未満。※4 極小:サッシ(一箇所)の面積0.2 ㎡未満。

例えば、SSグレードの中サイズであれば、84,000円/箇所の補助額となります。

「先進的窓リノベ事業」は5万円以上の申請が対象となりますが、SSグレードであれば、窓の大きさが、大・中・小 如何に関わらず、1窓に内窓設置をするだけで申請が可能となります。

対象内窓

では、どのような内窓が対象になるのでしょうか?気になる対象内窓について、補助対象として登録されている製品をグレード別にご紹介します。

※ここでは真空ガラスを使用できる内窓製品をご紹介しています

■SSグレード対象商品

窓の熱貫流率
(w/㎡K)

内窓メーカー

製品名

開閉形式

ガラスメーカー

製品名

1.1以下

(株)LIXIL 

インプラス

引違い・FIX

日本板硝子 (株)

スペーシアクール

■Sグレード対象商品

窓の熱貫流率
(w/㎡K)

内窓メーカー

製品名

開閉形式

ガラスメーカー

製品名

1.5以下

(株)LIXIL 

インプラス

引違い・FIX

日本板硝子 (株)

スペーシア

開き・
テラスドア

日本板硝子 (株)

スペーシアクール
スペーシア

YKKAP(株)

プラマードU 

引違い・FIX

日本板硝子 (株)

スペーシアクール
スペーシア

開き

日本板硝子 (株)

スペーシアクール

大信工業(株)

プラストシリーズ

引違い・FIX
・開き

日本板硝子 (株)

スペーシアクール
スペーシア

真空ガラス「スペーシアクール」は、LIXIL「インプラス」との組み合わせで最高グレードのSS対象となり、補助額も大きくなっています。

また、真空ガラス「スペーシア」は、「インプラス」他、YKK「プラマードU」、大信工業「プラストシリーズ」との組み合わせでSグレードで登録されています。

内窓に真空ガラスを採用すると、断熱、省エネだけでなく、防音効果も期待できるため、防音を目的としたリフォームにもおすすめです。

先進的窓リノベ事業の申請の流れ

予算消化率をにらみながらの申請になりますが、申請の流れは一般的に以下のような流れになります。

madorenovation_flow

窓リノベ事業者との「工事請負契約」の締結

施主は「先進的窓リノベ事業」の申請を取り扱う業者である「窓リノベ事業者」との間に、対象製品を活用したリフォーム工事を行う旨の記載のある「工事請負契約」を締結します。

先進的窓リノベ事業用の「共同事業実施規約」の締結

施主は「先進的窓リノベ事業」の補助金を利用するにあたり、補助金事務局指定の「共同事業実施規約」を締結します。この規約の中には、補助金の受け取り方法(①補助金を契約代金に充当 又は ②窓リノベ事業者から現金で施主に支払い)を選択する項目も設けられています。

工事の着手・交付申請の予約(任意)・交付申請

(施工業者が窓リノベ事業者の登録を行い、その事業者との「工事請負契約」を締結していることが前提)

工事の完了・引き渡しの後、施工業者が補助金の交付申請を行います。その後、施工業者には「交付決定通知」が、施主様には「交付決定と振り込みのお知らせ」が届きます。

施工業者が実績報告書の提出を提出することで、補助金の還元(お施主様はこのタイミングで補助金を受領することができます)されます。

以上の流れの通り、補助金の交付申請は工事着手後、可能となっています。

窓リノベ事業者と相談し、予約申請の方法も含めて、交付申請のタイミングを検討するのもよいかもしれません。

予約申請とは:「先進的窓リノベ事業」には「予約申請」という制度があります。この制度は、補助金の交付が見込まれるリフォーム工事に対して、交付申請予定額を一定の期間(3か月)確保する制度になります。

申請

まとめ

窓リフォームに関する補助率の高さから、非常に人気の高い「先進的窓リノベ事業」ですが、窓リノベ事業に登録している申請を請け負ってくれる業者(施工店)を探し、公式ホームページの予算消化率をにらみながら、活用を検討してみることをお勧めします。

お部屋のあらゆるお悩みを解決する真空ガラス

真空ガラススペーシアの資料請求はこちら

タグ : 内窓 窓リノベ 補助金
The following two tabs change content below.
窓リフォーム研究所

窓リフォーム研究所

日常生活のお悩みを解決するための窓リフォームにまつわるお役立ち情報を配信中!