一番効果的な窓の防音対策とは?真空ガラスと二重窓の効果を徹底解説

2024.11.252024.11.25窓ガラスの知識
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窓遮音

窓で防音対策をしたいと考えたとき、どんな方法があるのか、またどの方法が一番効果が高いのか、選択に悩まれることはないですか?ここでは、窓に関する防音の方法と効果についてご紹介します。

窓の防音対策を考える理由

幹線道路沿いに住んでいると、車の騒音や外部の音が生活の質を大きく損なうことがあります。特に夜間や静かな環境が必要なときに、外部の騒音が室内に侵入することで、睡眠の質の低下やストレスの増加を招くことが知られています。こうした問題を解決するために、多くの方が窓の防音対策を検討しているのです。最も効果的な防音対策を選ぶことは、快適な住環境を確保するための重要なステップです。

防音カーテンや防音シートの効果と限界

防音対策として多くの方がまず検討するのが、防音カーテンや防音シートです。これらの製品は手軽に導入できるため人気がありますが、実際の効果には限界があります。防音カーテンは厚手の生地と特殊な素材を使用しており、音をある程度吸収することができます。しかし、完全に音を遮断することは難しく、特に低周波の音に対しては効果が薄いです。また、防音シートも同様に、窓に貼ることである程度の音を遮断できますが、窓の隙間から音が漏れてしまうため、完全な防音効果は期待できません。

■身近な音と周波数の例

低周波種類出典:環境省「よくわかる低周波音」

窓の隙間からの音漏れ問題

防音カーテンや防音シートを使用しても、防音効果が限定的である理由の一つが、窓の隙間からの音漏れです。窓の枠やガラスの接合部分には微細な隙間が存在し、ここから音が侵入してきます。特に古い窓や単層ガラスの場合、隙間が大きくなりやすく、音漏れが発生しやすいです。この問題を解決するためには、窓自体の構造を見直す必要があります。

二重窓の防音効果とその仕組み

二重窓の防音効果の原理

二重窓は、内窓とも呼ばれ、二つの窓を重ねて設置することで、防音効果を高める仕組みです。この二重窓(内窓)構造は、窓枠とガラスの接合部分に高い気密性を持たせることで、音の侵入経路の一つである窓周りの隙間からの音漏れを防ぐことができます。さらに、二重窓の基本的な原理は、2つのガラスの間にある空気層が音の伝達を遮る効果があります。これらにより、従来の単層ガラスに比べて大幅に防音効果が向上します。

防音ガラスのおすすめポイント

二重窓に採用するガラスとしては、防音ガラスがおすすめです。防音ガラスは、特殊な構造を持つことで音の伝達を抑える効果があります。具体的には、ガラスの中に特殊な中間膜を挟むことで、音の振動を吸収しやすくしています。これにより、外部の騒音を大幅に減少させることができます。防音ガラスを二重窓に採用することで、さらに高い防音効果を得ることができます。

■防音ガラスの構造

防音ガラス

複層ガラスと異厚ガラスの防音効果

複層ガラスは、二枚のガラスの間に空気層を設けた構造を持ちます。この空気層が防音効果を高める役割を果たしますが、同じ厚さのガラスを使用すると、二枚のガラスが共鳴してしまい、防音効果が薄れることがあります。そのため、複層ガラスを採用する際には、異なる厚さのガラスを組み合わせる「異厚ガラス」をおすすめします。異厚ガラスは、異なる周波数の音に対して異なる共鳴特性を持つため、より広範囲の音を効果的に遮断することができます。

■複層ガラス(異厚)の構造

異厚ペアガラス

真空ガラスの防音効果とその利点

真空ガラスの遮音原理

真空ガラスは、二枚のガラスの間に真空層を設けることで、高い防音効果を実現しています。真空層は空気が存在しないため、音の振動を伝える媒体がなくなり、音がほとんど遮断されます。これにより、外部の騒音を大幅に減少させることができます。また、真空ガラスは断熱性能にも優れており、防音効果だけでなく、省エネルギー効果も期待できます。

■真空ガラスの構造

真空ガラスの構造

真空ガラスのJIS等級とその効果

真空ガラスは、その高い防音効果が評価され、JIS等級T-2(30デシベルカット)をクリアしています。これは、通常の騒音を30デシベル減少させることができることを意味します。さらに、真空ガラスを二重窓に採用することで、JIS等級T-4(40デシベルカット)をクリアすることができます。これは、より高い防音効果を求める方にとって有効な選択肢となります。

また、二重窓に真空ガラスを採用した場合、追加で期待できる効果は断熱性能になり、防音、断熱共に効果が期待できる組み合わせとなります。

■真空ガラスの内窓採用防音効果(YKK「プラマードU」仕様)

真空ガラスの防音効果

真空ガラスを二重窓(内窓)に採用する際のポイント

真空ガラスを二重窓に採用する際には、いくつかのポイントに注意する必要があります。まず、真空層を保持している保護キャップを室外側に向けて施工することが重要です。これにより、高い断熱性能が故に発生する可能性がある「熱割れ」という現象を起こりにくくします。また、真空ガラスは高精度で加工されているため、施工時には専門の業者に依頼することをおすすめします。適切な施工を行うことで、真空ガラスの防音効果を引き出すことができます。

ガラスメーカーである日本板硝子では、地元の専門業者の紹介をサイト上で行っています。専門業者はこちらから確認できます。 あなたの町のガラス屋さんをカンタン検索|日本板硝子運営「窓なび」サイト

 

内窓+真空ガラスによる効果的な防音対策

内窓+真空ガラスの施工方法

内窓+真空ガラスの組み合わせは、最も効果的な防音対策の一つです。施工方法としては、まず既存の窓の内側に新たな窓枠を設置し、その窓枠に真空ガラスを取り付けます。この際、窓枠とガラスの接合部分には高い気密性が求められるため、専門の業者に依頼することが推奨されます。また、内窓の設置により、既存の窓と内窓の間に新たな空気層が生まれ、さらに防音効果が高まります。

専門業者はこちらから確認できます。 あなたの町のガラス屋さんをカンタン検索|日本板硝子運営「窓なび」サイト

 

内窓+真空ガラスのメリットとデメリット

内窓+真空ガラスの組み合わせには多くのメリットがあります。一つは、非常に高い防音効果を得られることです。外部の騒音を大幅に減少させることで、静かな室内環境を実現できます。また、断熱性能も向上するため、冬季の暖房効率や夏季の冷房効率が高まり、省エネルギー効果も期待できます。一方で、デメリットとしては、初期費用が高くなることが挙げられます。また、真空ガラスの取り扱いや施工には専門的な知識が必要なため、専門業者に依頼する必要があります。

なお、お住まいの状況によっては、音の侵入が様々な部分から入ってきている場合があり、窓部分を2重窓化(内窓)しただけでは十分な防音効果が得られない場合がありますのでご注意ください。

 

実際の事例と効果の比較

内窓+真空ガラスを採用した実際の事例を紹介します。ある住宅では、幹線道路沿いに位置しており、日常的に交通騒音に悩まされていました。内窓+真空ガラスを導入することで、外部の騒音が大幅に減少し、室内環境が劇的に改善されました。また、冬季には断熱性能の向上により暖房効率が上がり、光熱費の削減にも繋がりました。このように、内窓+真空ガラスの組み合わせは、非常に高い防音効果と省エネルギー効果を実現することができるのです。

真空ガラスを導入したお客様の声はこちら 「全国のお客様の声」|真空ガラス「スペーシア」サイト

まとめ

窓の防音効果をあげるためには、様々な方法がありますが、その中でも内窓+真空ガラスの組み合わせが、防音効果が高いことが分かりました。また、この組み合わせは防音効果だけでなく、断熱効果も期待できます。窓の防音について検討する際には是非内窓+真空ガラスの組み合わせで検討してみませんか。

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