Low-Eガラス(エコガラス)とは?機能やメリットについて

2020.11.13窓ガラスの知識
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エコガラス窓

窓リフォームを検討していると、「Low-Eガラス」や「Low-E複層ガラス」という言葉を目にします。「Low-E」といっても何を言っているかさっぱり分かりませんよね?今回は「Low-E」とは何か、そしてその機能やメリットについて詳しくご紹介していきます。

「Low-Eガラス」とは

●「Low-Eガラス」とは?

「Low-Eガラス」とは、ガラスの表面にLow-E膜といわれる特殊な金属膜(酸化錫や銀)をコーティングしたガラスのことで、複層ガラスへ主に用いられています。「Low-E」は「ローイー」と読み、英語の「Low Emissivity」の頭文字をとって「Low-E」と表記されています。なんだかより複雑になった感じがしますね。でもご安心ください。これから分かりやすく説明して参ります。

「Low Emissivity」とは、日本語に訳すと「低放射」という意味になります。つまり放射を低くする(下げる)という意味を表しており、ガラスにコーティングされたLow-E膜が太陽の熱や部屋を暖房で暖めた熱を吸収・反射します。その効果として、夏の暑さを和らげ、冬の暖房効率を高める等、室内の快適性を高めることに一役買っているのです。

通常「Low-Eガラス」は、複層ガラスを構成するガラスとして使用され、「Low-Eガラス」を用いた複層ガラスのことを「Low-E複層ガラス」と呼んでいます。下の図は「Low-E複層ガラス」の断面図ですが、複層ガラスの中空層に面した位置にコーティングされているのが、Low-E膜となります。

【Low-E複層ガラスの構造図】

Low-E複層

●「Low-E複層ガラス」の種類

「Low-E複層ガラス」は、その特性から大きく2つに種別されており、より冬場の断熱性を重視した「断熱タイプ(日射取得型)」と夏場の遮熱性を重視した「遮熱タイプ(日射遮蔽型)」が存在しています。両者の違いについては、後ほど詳しくご説明いたします。

エコガラスとは

●エコガラスとは?

皆さんは「エコガラス」という言葉を聞いたことありますでしょうか?

実は「エコガラス」というのも「Low-E複層ガラス」のことを示しています。こちらは、環境保護と快適な暮らしの両立を推進するため、国内の建築用板ガラス製造メーカー3社(AGC・日本板硝子・セントラル硝子)が製造販売する「Low-E複層ガラス」の共通呼称として用いられているものです。

したがって、3社が国内で製造・販売するLow-E複層ガラスは、すべて「エコガラス」と言い換えることもできるんです。「エコガラス」といった方が確かに馴染み易いですよね。

【エコガラスについて】

エコガラス説明

●エコガラスの種類と基準

「エコガラス」は断熱性能の違いにより、「エコガラスS」と「エコガラス」に区分されており、「エコガラスS」の方がよりグレードの高い製品といえます。

また「エコガラス」には、「エコガラス」であることを表記するシールやマークが刻印されることになっているので、ご自宅の窓ガラスに下記のマークがあれば、「エコガラス」=「Low-E複層ガラス」が使用されているということになります。

【エコガラスのマークについて】

エコガラスマーク種類

Low-E複層ガラスと一般的な複層ガラスとの違い

「エコガラス」とも呼ばれる「Low-E複層ガラス」ですが、ここからは一般的な「一枚ガラス」や「複層ガラス」との違いを中心に説明していきます。

●「一枚ガラス」・「複層ガラス」・「Low-E複層ガラス」の違い

なぜ「Low-Eガラス」が必要かを考える際、熱の伝わり方についてみていくと非常に分かりやすいです。そもそも熱の伝わり方には、「伝導」・「対流」・「放射」の3種類が存在しています。

それぞれの熱の伝わり方のイメージは次の通りです。

◇伝導:物質を介して熱が伝わること

例:鉄の棒を持って反対側から火をつけると、手で持っている部分も徐々に熱くなる。

対流:液体や気体が循環して熱が移動すること

例:お風呂を沸かした時、表面は熱いが底は冷たい(温められた水が上部へ移動)。

◇放射:赤外線によって熱が運ばれる現象

例:直接触れているわけではないのに、太陽の暑さや暖房器具の暖かさを感じる。

そして、「一枚ガラス」・「複層ガラス」・「Low-E複層ガラス」は、この熱の伝わり方に対する効果が異なっているのです。下の表は、各ガラスがそれぞれの熱の伝わり方に対して、効果のある・なしを表にまとめたものです。

ガラスの種類

伝導

対流

放射

一枚ガラス

×

×

×

複層ガラス

×

Low-E複層ガラス

通常の「一枚ガラス」は、ただのガラスなので良く熱を伝えてしまいます。また、「複層ガラス」はガラスとガラスの間に、ガラスより熱伝導率の低い空気の層(中空層)を設けることで、「伝導」・「対流」を抑制しますが、「放射」に対しては有効ではありません。

その点「Low-E複層ガラス」は、Low-E膜の働きにより赤外線を吸収・反射するので、「放射」に対しても有効です。

実はここがポイントなのですが、複層ガラスを介した熱の移動の内、約6割が「放射」による移動といわれ、いかにして「放射」による熱移動を抑えるかが断熱性UPの鍵となるのです。そして、この「放射(Emissivity)」を抑えるのが、「Low-Eガラス(Low Emissivity=低放射)」ということになります。

●「Low-E複層ガラス」の効果

そんな「Low-E複層ガラス」ですが、効果の程は?と申しますと、次の通りです。こちらの図は冬に室内から室外へ窓ガラスを通じて逃げる熱の量【W/㎡・K】を表したものです。逃げる熱の量なので、数字が小さければ小さいほど断熱性に優れていることになります。

「Low-E複層ガラス」の場合、「一枚ガラス」と比較して約1/3、「複層ガラス」と比較しても約1/2に抑えることがお分かりいただけるのではないでしょうか。効果絶大ですね。

熱貫流率比較

Low-Eガラスのメリット・デメリット

「Low-E複層ガラス」の効果についてはお分かりいただけたかと思いますが、「Low-E複層ガラス」についてもう少し深堀りした上で、メリット・デメリットについても考察していきます。

●「断熱タイプ(日射取得型)」と「遮熱タイプ(日射遮蔽型)」について

冒頭で、「Low-E複層ガラス」には「断熱タイプ(日射取得型)」と「遮熱タイプ(日射遮蔽型)」が存在していることを申し上げましたが、両者の違いについて説明いたします。

【断熱タイプと遮熱タイプの違い】

Low-E膜位置

上の図は、「断熱タイプ」・「遮熱タイプ」それぞれの「Low-E複層ガラス」の断面図ですが、Low-E膜の位置が異なっているのがお分かりいただけるかと思います。またこの図をみると、違いは「Low-Eの位置の違い」だけと思われるかもしれませんが、実はLow-E膜の特性も若干異なっているのです。

「放射」のもととなる赤外線には、「近赤外線」と「遠赤外線」と2つに分かれています。イメージを図にするとこんな感じです。注目していただきたいのは、太陽の暖かさは「近赤外線」であるのに対し、暖房の暖かさは「遠赤外線」であるという点です。

波長

これらを踏まえて「断熱タイプ」と「遮熱タイプ」の違いを整理すると、このようになります。

◇「断熱タイプ」

Low-E膜の特性

主に遠赤外線を吸収・反射する特性

Low-E膜の位置

断熱を重視するので、室内側のガラスの表面にLow-E膜を配置。適度に太陽熱をカットする(カットしすぎない)ので、冬場の陽だまり感を得ることができます。

◇「遮熱タイプ」

Low-E膜の特性

近赤外線・遠赤外線の双方を吸収・反射する特性

Low-E膜の位置

断熱だけではなく遮熱を重視するので、室外側のガラス表面にLow-E膜を配置。冬場の寒さ対策だけではなく、夏場の遮熱対策にも効果的。

したがって、ただ単純に「Low-E複層ガラス」を選べば良いというわけではなく、その効果を最大限発揮するためには、冬の暖かさを重視するのか・それとも夏場の暑さ対策を重視するのかなど、住まいのお悩みに合せて選択していくことがより重要となります。

続いては、「Low-E複層ガラス」を採用する際のメリット・デメリットについて考えてみます。

「Low-E複層ガラス」のメリット

◇室内の暖かさを保つ

室内の熱が逃げにくく、かつ室外の冷気も室内に取り入れ難くなるため、同じ温度でも暖房効果が高まり、お部屋の暖かさが向上します。また、足元の冷え冷え感が和らぎます。

◇結露を低減

冬場に多く発生する不快な窓ガラスの結露を大幅に低減することが期待できます。

◇太陽の西日を軽減(「遮熱タイプ」の場合)

「遮熱タイプ」の場合、夏に外から侵入してくる太陽の熱(日射熱)を遮るので、冷房効率を高め、涼しい室内環境をつくります。

 ◇冷暖房費を削減

エネルギー効率を高めることができるので、冷暖房費用の削減につながります。

●「Low-E複層ガラス」のデメリット

◇導入費用が高い

「一般の複層ガラス」と比較すると割高となるため、初期費用がかかります。

「Low-E複層ガラス」を設置する際のポイント

ここでは、実際に窓ガラスのリフォームを検討する際の注意点についてご説明します。

性能が高く、室内環境の改善が期待できる「Low-E複層ガラス」ですが、リフォームの場合、次の2点を検討しておくことがポイントとなります。

●取り付けられるかどうかの確認

リフォームの場合、既にはまっている窓ガラスを取り替えることになるので、ガラスがはまっているサッシ(金属の枠)に「Low-E複層ガラス」が入るかどうか、事前にリフォーム業者やお近くのガラス販売店などの専門業者へ確認する必要があります。

溝に納まらない場合、「アタッチメント」という部材を使ってサッシ溝の内側に新しくガラス溝を作り、複層ガラスを納める方法もあります。しかし、この場合、アルミで作られたアタッチメント部分に結露が発生してしまい、結露対策効果が薄まってしまうということも考えられます。

また、サッシ毎取り替えることも可能ですが、リフォーム費用が高額になるケースがあるので注意が必要です。

アタッチメント装着イメージ

●選ぶ機能を考える

「断熱タイプ」と「遮熱タイプ」の使い分けも大変重要です。西向きの窓でしたら西日対策として、「遮熱タイプ」の導入が有効ですが、南向きの窓に「遮熱タイプ」を入れてしまうと、冬場の陽だまり感(ぽかぽかした感じ)が得られ難くなってしまいます。そのため、窓の方位をよく考えた上で、検討する必要があります。

また、「断熱」・「遮熱」といった機能以外にも防音性能を高めたものもあったりするので、どんな悩みがガラス交換で解決可能か、リフォーム業者やお近くのガラス販売店などの専門業者へ相談してみることもオススメです。

Low-E膜が放射を抑える真空ガラス「スペーシア」

折角リフォームして快適性を向上させるなら、商品選択も賢く行っていきたいものですよね。

そんな時オススメしたいのが、真空ガラス「スペーシア」です。こちらも「Low-E複層ガラス」の仲間ですが、中空層が真空になっているので、一般的な「Low-E複層ガラス」よりも高い断熱性や冬場の結露低減効果が期待できます。また、中空層が真空になっていることで防音対策にもなる優れものです。より遮熱性を高めた「スペーシアクール」という商品もあるので、西日で悩んでいる方にもとってもオススメです。もちろん、「スペーシア」や「スペーシアクール」は、「エコガラス」の最上位グレードである「エコガラスS」に該当します。

スペーシア構造図

そして、真空ガラス「スペーシア」ですが、「取替がとっても簡単」というところも大きなポイントで、今お使いの窓に納まっているガラスをサッシそのまま交換可能という、施工の高さも優れた特長といえるでしょう。

取替簡単

まとめ

「Low-Eガラス(エコガラス)」とは何か、機能やメリットについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。窓リフォームを行う際、「Low-E複層ガラス」の種類や機能を知っていると商品を選択する楽しみも加わるのではないでしょうか。

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