窓の結露防止アイデア10選!家にあるもの・100均で入手可能な対策もご紹介!
寒い時期、窓ガラスに発生している結露。そのままにしておくと、壁紙、窓枠、カーテンに発生するカビの原因になるなど放っておけないものです。お手軽な結露防止グッズとして様々なものが紹介されていますが、こういったグッズはどの程度使えるのでしょうか。結露がもたらす弊害とともに、その防止アイデアをご紹介します。
目次
結露が発生する仕組みについて
冬の窓ガラス、冷たい飲み物のグラスに発生する水滴。この水滴を結露と呼んでいますが、では、結露はどのように発生するのでしょう?
空気は水蒸気を含んでいます。この空気中に含むことができる水蒸気量を「飽和水蒸気量」と呼びますが、この飽和水蒸気量は室内温度によって変わってきます。暖かい室内温度に含むことができていた水蒸気量が、室内温度が下がることによって維持できなくなると、より冷たい部分に水滴として表れてしまうのです。
より詳細な結露の仕組みについてはコチラ 「窓に結露が出来る原因とは?結露の仕組みから対策を考える」|窓リフォーム研究所
結露を放置した場合の弊害って?
結露をそのままにしてしまうと、様々な部分で悪影響を及ぼす可能性があります。この弊害について、建物と人体への影響それぞれについてお伝えします。
建物に与える影響について
窓ガラスに発生することが多い結露。結露をそのままにしておくと、窓まわりの建材が木製・樹脂製であれば腐食し黒カビが侵食するなど、アルミ・鉄製等であれば、錆び付くことなどが考えられます。
断熱性能を上げるためには木製のサッシがお勧めですが、結露発生時にそのままにしておくと、根を張って繁殖する黒カビの温床となってしまうこともあるため、注意が必要です。
人体に与える影響について
結露が発生することによって、さらに「カビ」や「ダニ」の発生が考えられます。この「カビ・ダニ」による室内環境の悪化は、シックハウス症候群や、アトピー性皮膚炎、小児ぜんそくなどの症状、疾患の原因ともいわれています。「カビ」は湿度・温度が関係しており、結露に付着した汚れを栄養分として繁殖しますが、さらにこの「カビ」を栄養分とする「ダニ」も繁殖することになるのです。
このように、結露防止はそのまま、衛生環境を改善することにもつながることになります。
それでは、早速、結露防止のための方法に参りましょう!
家にあるもの・身近なもので結露防止
プチプチ・段ボールを窓に貼る
窓の内側にプチプチ・段ボール・新聞紙などを貼り、空気層を作ることで結露を防止する方法があります。
プチプチは「気泡緩衝材」が正式名称ですが、「ポリエチレン」「ポリプロピレン」などのプラスティックを原料としています。空気層を作るために、凹凸面をガラス面に両面テープ(下地にメンディングテープ)などで貼りましょう。
段ボールもプチプチ同様、空気の層をつくることで結露防止をする発想です。最近では、プラスティック製のものもホームセンターで発売されており、カットすることが可能です。
ただ、どの素材も景色が見えなくなり、その素材自体に発生した結露がそのままカビ・ダニの温床になるので、適宜交換・掃除が必要です。
中性洗剤・アルコールスプレーを吹きかける
食器用洗剤(中性洗剤)には界面活性剤というものが含まれています。食器用洗剤に含まれる界面活性剤には、結露が窓に張り付く力を弱める効力があります。食器用洗剤10mlを水100mlに溶かし「結露防水スプレー」を準備します。このスプレーを塗布した窓ガラスに付いた結露は、水滴にならず、薄い水の膜となるため、蒸発しやすくなるという仕組みになります。基本的には結露防止スプレーと同じ効果となるため、注意事項は同様となります。
100均やホームセンターで購入できる結露防止グッズ
結露防止シート
結露防止シートは室内側の窓ガラスに貼りつけることで、室内外の温度差を少なくし、結露を防止するとされているものです。ホームセンターなどでも購入できるものですが、実際はこのシートだけでは結露を防ぎきれないこともあるため、換気・除湿器の併用が必要です。また、ガラスに貼ってしまうとガラスの種類や条件によって、ガラスが熱割れという現象を起こし、割れてしまうこともあるので注意が必要です。
結露防止シートの詳細はこちら 「窓の断熱シートに効果はある?窓の断熱に効果的な方法とは?」|窓リフォーム研究所
結露防止スプレー
結露防止スプレーはスプレーした部分に薄く張った膜が水分を弾き、吸水することで窓ガラスの結露を軽減するものです。結露防止シートは凹凸のあるガラスには張れないものですが、こちらのスプレーはどのような形状のものにも対応が可能です。ただ、結露防止スプレーがその効果を持続できる期間は約2週間~1か月が目処となっており、湿気や汚れがひどい箇所はさらに効果が短くなるので注意が必要です。
結露吸水テープ
結露給水テープは、窓のサッシ下部、窓ガラス下部に貼る吸水不織布、ポリエステル、珪藻土などの素材のもので、最近では100円ショップなどでもみられます。こういった給水テープは一時的に結露水を吸収しますが、そのまま放置するとテープにカビが発生することもあり、注意が必要です。また、長期間貼ったままにしておくと、シール部分がはがれにくくなり、シールはがしの手間もかかるため、頻繁な交換が必要になります。
窓本体で結露防止対策
内窓設置
別名「二重サッシ」「二重窓」「インナーサッシ」との呼ばれる内窓ですが、今ある窓の室内側に新しい窓を設置する方法になります。内窓には、遮音効果も期待できるため、結露対策と同時に遮音効果を求める箇所にはお勧めの方法になります。
内窓についての詳細についてはこちら「二重窓・内窓・二重サッシとは?構造やメリット・デメリットを解説」|窓リフォーム研究所
ガラス交換
お手軽な結露防止対策とはことなり、結露する窓自体を断熱リフォームする方法になります。交換する窓ガラスには「真空ガラス」「複層ガラス」などが挙げられますが、最後の章で詳しくお伝えします。
室内側での結露防止対策
除湿器を設置する
梅雨時に活躍する除湿機ですが、湿気を吸着する除湿機(デシカント方式・ゼオライト方式)は結露防止にも活用できます。除湿を目的とした除湿機(コンプレッサー方式)と異なり、湿度そのものを下げる効果がきたいできるため、結露防止に向いていることになります。ただ、このタイプの除湿機は外気の湿度に合わせて稼働するため、冬の時期乾燥しすぎてしまうという点が注意です。
こまめに換気する
結露は室内外の温度差が大きく、湿度が高いところに発生しやすいという性質があります。では、室内外の温度差を小さく、湿度を上げないために簡単にできることとはどんなことでしょう?それはずばり、換気です。換気をすることで結露しにくい室内環境を維持することができ、結露防止につながるのです。
効果的な換気の方法についてはこちら→ 「換気の効果とは?部屋を効率的に換気する方法と冬の寒さ対策」|窓リフォーム研究所
サーキュレーターで空気を循環させる
夏場、クーラーの冷気を室内に循環させ、梅雨時には室内洗濯物の乾燥に役立つサーキュレーターですが、結露が発生する時期、上記「換気」を効率よく行うといった点で結露防止に一役かいます。サーキュレーターを窓周辺に向けて設置し、室内の空気を循環さえることで、天井にとどまりがちな暖気を部屋全体に送ることで、室内外の温度差を小さくすることが可能です。空調温度設定
サーキュレーターでの空気循環に合わせて、実施したいのが暖房機器の温度設定になります。結露は室内外の温度差が大きくなるほど発生しやすくなるため、室温を上げすぎないようにするのがポイントです。電気代も考慮し、設定温度は20度前後にすることをおすすめします。また、ガスストーブなどは水蒸気を発生するため、湿度も上がります。暖房機器はエアコンやハロゲンヒーターなどの電気式のものが結露防止を目的とした選択のためにはお勧めです。
結露防止対策には窓ガラスの交換が効果的
結露防止のための10のアイデアを紹介してきましたが、永続的に一番効果がある方法としては窓の断熱リフォームがお勧めです。窓の断熱リフォームには上記で紹介した⑤内窓の設置⑥ガラス交換のうち、ガラス自体を真空ガラスに交換する方法をご紹介します。
真空ガラス「スペーシア」
2枚のガラスの間を真空層で構成したガラスで、建築用の窓ガラスとしては真空ガラス「スペーシア」が唯一の製品となります。
真空層が魔法瓶のような効果を有し、一般的な複層ガラスよりも高い断熱性能で室内の快適性を高め、非常に高い窓ガラス面の結露低減効果を発揮し、もちろん省エネ効果も期待できます。
複層ガラス・ペアガラスとの大きな違いはその断熱性能になります。真空ガラス「スペーシア」の断熱性能は複層ガラス・ペアガラスの約2倍。高い断熱性能が室内外の温度差の影響を受けにくくし、快適な室内環境を維持します。
また、二重サッシ・内窓・二重窓との大きな違いは、窓の数になります。二重サッシ等は窓を1か所に窓を2つ設置する必要があるため、換気のための開閉も2回となります。また、室外側の窓に発生する結露は、内側の窓があるため、設置前と比べて掃除しにくくなるのでここも注意が必要です。
もう1点、真空ガラス「スペーシア」の優れた特長として、既存の窓枠を活かしながら容易に取替ができる点も挙げられます。
■「真空ガラス スペーシア」商品紹介動画
■「真空ガラス スペーシア」施工紹介動画
まとめ
結露防止対策として10のアイデアを紹介していましたが、お手軽な結露防止対策は、やはり一時的な対策となり、都度手間のかかる対策となります。結露を根本的に防止し、快適に生活するための解決策として、窓ガラスの交換という方法を、真空ガラス「スペーシア」で検討してみてはいかがでしょうか。
窓リフォーム研究所
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