ペアガラスでも結露は発生する?その原因と対策とは

2021.01.142020.11.27結露
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窓掃除

寒くなる季節、気になるのは窓ガラスの結露ですよね。うちはペアガラスだから大丈夫と思っていても、いざ寒くなると結露に悩まされるなんていうご経験はありませんか?

そうなんです。ペアガラスだから絶対に結露しない!!ということは言い切れないんです。

今回はそんなペアガラスと結露の関係について考察していきます。

結露発生の原因

まずは、結露発生の原因から考えてみましょう。結露の原因を考える際、以下の3つの条件がとても重要です。そして、それらの条件が複合的に作用すると不快な結露が発生するのです。

①室内外の温度差

寒くなると結露が頻繁に発生するのは、室内外の温度差が生じていることが挙げられます。低い外気温によって窓が外から冷やされ、徐々に熱を奪われていきます。

そして、

「室外気温<窓ガラスの表面温度<室内気温」 

となると、結露が発生しやすい環境が整います。

②湿度

 室内外の温度差が発生していることに加え、結露が発生するためには室内の湿度がどの程度か?ということも大きく関係しています。湿度は空気中に含まれる水蒸気の量を表したものですが、空気中に含むことのできる水蒸気量は、温度が高いほど多くなり、温度が低いほど少くなるという特性があります。

したがって、「窓ガラスの表面温度」が下がるほどより結露が発生しやすくなるのです。

そして、

「室内側のガラス表面温度<室内空気の露点温度(空気が含むことのできる最大の水蒸気量を超え結露し始める温度)」

となると、ついに結露が発生します。

③換気

こちらは結露の原因・対策の両方になり得ます。空気中の水蒸気が多いと、結露が発生しやすくなります。したがって、空気中の水蒸気を外に逃がすことで、湿度をコントロールすることができますが、換気の状態が悪いと湿気がこもり、より結露を助長させてしまうことになるのです。

結露の詳細についてはこちら

ペアガラスでも結露は発生する?

結露の原因・仕組みについてご紹介してきましたが、ここからが本題です。

さて、「ペアガラスでも結露は発生する」のでしょうか?

あっさり書いてしまうと、「ペアガラスでも結露は発生する!」が結論となります。

今まで、「うちは、ペアガラスだから結露しない」とか思っていませんでしたか?

もしそう思われていたら、非常に残念な結果だったかもしれませんが、もう一度申し上げると「ペアガラスでも結露は発生する」んです。

でも、ペアガラスは「通常の一枚ガラスと比較して結露しにくい」ということも正しいです。

それを説明するために、ペアガラスの構造・仕組みについて触れてみたいと思います。

ペアガラスの構造・仕組み

ペアガラスは、スペーサーと呼ばれる乾燥剤を封入した金属部材により、2枚のガラスの間に中空層を持たせたガラスで、中空層には空気が封入してあります。ガラスは非常に熱を伝えやすい素材ですが、ガラスとガラスの間に、ガラスより熱伝導率の低い(熱を伝え難い)空気を挟み込むことで、熱の移動を防ぎ断熱性能を高めたガラスとなっています。

【複層ガラス構造図】

複層ガラス

そのため、一枚ガラスより結露防止効果は見込めるものの、室内外の温度差や湿度といった環境によってはペアガラスでも結露が発生してしまいます。その辺りの原因については次のパートで詳しく説明します。

なぜペアガラスで結露が出る?

では、ペアガラスでも結露が発生する環境とはどのようなものなのでしょうか?

下の二つの表は、一枚ガラスとペアガラスの結露条件を表したものです。

【表1

結露の発生する外気温度比較(室内温度20℃の場合

(室内自然対流、戸外風速3.5m/sの場合 当社シミュレーション値)

品種

室内湿度

60%

70%

80%

一枚ガラス

8℃

12℃

15℃

ペアガラス

-1℃

5℃

11℃

一枚ガラス:フロート板ガラス3ミリ

ペアガラス:フロート板ガラス3ミリ+中空層6ミリ+フロート板ガラス3ミリ

【表2

結露の発生する外気温度比較(室内温度25℃の場合

(室内自然対流、戸外風速3.5m/sの場合 当社シミュレーション値)

品種

室内湿度

60%

70%

80%

一枚ガラス

13℃

16℃

19℃

ペアガラス

3℃

10℃

15℃

一枚ガラス:フロート板ガラス3ミリ

ペアガラス:フロート板ガラス3ミリ+中空層6ミリ+フロート板ガラス3ミリ

この表の見方ですが、室内温度を一定とした場合のそれぞれの室内湿度(60%・70%・80%)における結露が発生する外気温度(露点)を示したものです。つまり、室外の温度が表中の温度以下であれば結露が発生するというものです。

例えば、ペアガラスでは、室内温度25℃・室内湿度60%の場合、室外が3℃以下になると結露が発生することを示しています。この場合、一枚ガラスで結露が発生する外気温度は13℃なので、一枚ガラスと比較し、ペアガラスの方が結露し難いという点、ご理解いただけたのではないでしょうか。同時にペアガラスでも室外や室内の環境次第で、結露が発生することもあるという点もお分かりいただけたかと思います。

ここまでは、環境によってガラスの表面に結露が発生する環境結露というものについて触れてきましたが、ペアガラスの場合、環境結露とは異なるもう一つの結露についても触れてみたいと思います。

それは、ペアガラスの中空層(ガラスとガラスの間)に発生する内部結露と呼ばれるものです。こちらはガラスとガラスの間に発生するため、環境結露と比較すると気づき難く、馴染みも薄いかと思います。内部結露の場合、室外や室内の温度や湿度による環境に影響を受けるのではなく、ペアガラスそのものの寿命と関係しています。

内部結露

複層ガラスの中空層部分は乾燥剤入りのスペーサーで構成されていますが、その四周は耐久性がある有機系のシール材と呼ばれるもので封着されています。実はこのシール材には寿命があり、長期間使用することで徐々に劣化してきてしまうのです。そしてガラスとシール材がはがれた状況になると、中に湿気などが入り込み、ペアガラスの内部に結露が発生してしまいます。

といっても、直ぐにはがれるものではないので、寿命は数十年単位と考えていただければと思います。また、各メーカーともに内部結露に対して保証を設けているケースもあるので、新規で採用する際は事前に確認してみると良いでしょう。

【複層ガラス断面写真】 ※複層ガラスを真横から撮影した写真

シール材

ペアガラスで結露してしまった時の対策

ここまでは、ペアガラスの結露には、環境結露と内部結露の二つが存在する点、説明させていただきました。では、実際にそれぞれの結露が発生した場合の対処法についても考えてみましょう。

環境結露が発生した場合(室内側のガラスの表面が結露)

簡易的な対処法としては、以下の方法が挙げられます。

■換気する

空気中の水蒸気が多いと、結露が発生しやすくなります。したがって、空気中の水蒸気を外に逃がすことで、結露を軽減できます。特に就寝前の換気は朝方の結露防止に効果的です。

■こまめに拭く

結露は、そのまま放置しておくとカビやダニの発生原因となってしまうので、こまめな掃除が欠かせません。乾いたタオルなどでしっかりと拭き取りましょう。

■結露対策グッズを使う

最近は、様々な結露対策グッズが存在しています。代表的なものとしてはビニール素材の結露防止シートや特殊や吸水液を含んだ結露防止スプレー、結露の発生する窓ガラスの下部に貼り付ける粘着式の結露吸水テープなどが挙げられます。ホームセンターやネットでも販売されているため、容易に入手することは可能ですが、効果は限定的という点に注意が必要です。

■窓ガラスを交換する

ペアガラスよりも結露の発生し難い窓ガラスへ取り替えるという方法です。最近ではLow-E複層ガラスや真空ガラスなどより高性能な様々なガラス製品が存在しており、内部結露をきっかけにグレードUPを図ってみるのもオススメです。

ペアガラスに内部結露が発生した場合(ペアガラスの間が結露)

この場合、ペアガラスが寿命を迎えたことを示しているので、窓ガラスごと交換が必要となります。一度、内部結露が発生してしまうと、ガラスとガラスの間も掃除できず、見た目も汚く見えるため、早めにお取替えすることをオススメします。

結露対策に最も適しているのは真空ガラス!

ここでは恒久的な結露対策として、よりグレードの高い窓ガラスへ取り替える方法をご紹介します。結露対策に最も適した代表的な窓ガラスとして、真空ガラスが挙げられます。

真空ガラスは、2枚のガラスの間が真空層で構成されている点が、ペアガラスと大きく異なります(ペアガラスは2枚のガラスの間に空気を封入)

熱の伝わり方には、「伝導」、「対流」、「放射」の3つがありますが、ガラスとガラスの間にわずか0.2ミリの真空の層を設けることで、「伝導」と「対流」を防ぎます。さらに特殊な金属膜(Low-E膜)をコーティングしたLow-Eガラスというものを採用することで、「放射」を抑制することも可能となっており、ペアガラスと比べ真空層とLow-Eガラスの効果により大幅な結露低減効果が期待できるのです。

【真空ガラス構造図】

真空ガラス構造図

結露の発生を抑える真空ガラス「スペーシア」

結露対策として効果が見込めそうな真空ガラスですが、真空ガラス「スペーシア」という製品をご紹介します。真空ガラス「スペーシア」は、魔法瓶の原理を透明な窓ガラスへ応用した製品で、2枚のガラスの間の真空層とLow-Eガラスの効果により、一枚ガラスの約4倍、複層ガラスと比較しても約2倍と非常に高い断熱性能を発揮します。そのため、結露対策として大きな効果が期待できます。

最初の方でご紹介した結露の発生する外気温度の比較表へ、真空ガラス「スペーシア」を加えてみると、こんな感じです。ペアガラスと比較しても圧倒的に結露し難いのが一目瞭然ですね。

【表1

結露の発生する外気温度比較(室内温度20℃の場合

(室内自然対流、戸外風速3.5m/sの場合 当社シミュレーション値)

品種

室内湿度

60%

70%

80%

一枚ガラス

8℃

12℃

15℃

ペアガラス

-1℃

5℃

11℃

真空ガラス

-23℃

-9℃

2

一枚ガラス:フロート板ガラス3ミリ

ペアガラス:フロート板ガラス3ミリ+中空層6ミリ+フロート板ガラス3ミリ

真空ガラス:Low-Eガラス3ミリ+真空層0.2ミリ+フロート板ガラス3ミリ

 

【表2

結露の発生する外気温度比較(室内温度25℃の場合

(室内自然対流、戸外風速3.5m/sの場合 当社シミュレーション値)

品種

室内湿度

60%

70%

80%

一枚ガラス

13℃

16℃

19℃

ペアガラス

3℃

10℃

15℃

真空ガラス

-20℃

-6℃

6

一枚ガラス:フロート板ガラス3ミリ

ペアガラス:フロート板ガラス3ミリ+中空層6ミリ+フロート板ガラス3ミリ

真空ガラス:Low-Eガラス3ミリ+真空層0.2ミリ+フロート板ガラス3ミリ

 

また、真空ガラス「スペーシア」を導入すると、結露対策以外にも窓辺の冷え冷え感を防き、室内の温かさを外に逃がさないので、とっても部屋が暖かくなります。さらに、真空層は熱だけでなく音も伝え難いので、防音という付随的な効果も期待できます。

「まとめ」

結露は、このように多くの要因が複雑に作用して発生する現象です。だからこそ、計画的な換気を行い、室内湿度をコントロールすることに加え、断熱性能の良い窓ガラスを採用することが重要です。ペアガラスにしたからといって、結露が完全になくなるわけではありません。しっかりと対策を行うことで、不快な結露を防いでいきましょう。

 

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