窓ガラスの交換方法!タイミングや交換のメリットは
台風等の災害で窓ガラスが割れてしまった、何もしていないのに窓ガラスにヒビが入ってしまった。そのまま放置しておくのは危ないので、早く何とかしたいけど方法が良く分からない。そもそも窓ガラスって交換できるのだろうか?等々のお悩みに直面したことはないでしょうか?今回は、タイミングやメリットに至るまで「窓ガラスの交換方法」について詳しく解説していきます。
目次
窓ガラスを交換する時期
ガラスという素材そのものは無機物となるため、経年劣化等は発生しませんが、窓ガラスとして使用されている場合、様々な理由からは窓ガラスを交換した方が良いケースがあります。
ガラス交換をした方がよい理由とタイミング
災害などで窓ガラスが破損した場合
言わずもがなですが、そのまま放置しておくと雨風をしのぐことができないので、一刻も早く取替が必要なります。サッシ(窓枠)にガラスがはまった状態の場合、ガムテープや養生テープを貼るなどしておくと割れたガラスによる二次災害をある程度防止することが可能です。
何もしていないのに窓ガラスにヒビが入っている場合
ガラスの中に網が入った網入りガラスと呼ばれるもので起きやすい現象です。一般的に「熱割れ」や「錆び割れ」と呼ばれています。この現象はガラスとその中に入っている金属との熱膨張率の違いにより発生するケースや中の金属が錆びてしまうことにより発生に至ります。こちらもそのまま放置しておくと割れが進行していくので、早期に取り替えた方が良いケースです。
窓の開閉がスムーズにできない、すきま風が入ってくる
これは窓ガラスの問題というよりも、多くは窓枠(サッシ)に起因するものですが、いずれにしても対策を講じないと出入りができないなどの不自由が生じてしまいます。サッシの補修で済む場合もありますが、サッシごと取替を行った方が良い場合もあります。サッシごと取替を行う場合、ガラスも新しいものへ取り替えることになります。
結露がひどい、結露でカビが発生する、窓際が寒い、西日が暑い等
ガラス自体に問題があるとうよりは、環境に適した窓ガラスではない可能性が高いケースです。最近は、断熱効果や遮熱効果の高いガラス等、高機能ガラスと呼ばれる様々な機能を有したガラスが存在しています。中には簡単に取替を行えるものも存在しているので、窓ガラス廻りのお悩み発生タイミングが、窓ガラス交換の検討タイミングと考えても良いでしょう。
窓ガラスの交換方法と費用相場
では、ここからは窓ガラスの交換方法と費用相場について説明していきます。
既にお気づきになられたかもしれませんが、窓ガラス交換には、窓ガラスだけを交換する方法とサッシごと交換する方法の大きく2パターンが存在しています。
※ガラスの種類・設置場所・施工方法によって、金額は上下することがありますので、実際には専門業者へ見積もりを取った上で検討していくことが重要となります。
ガラスの交換(ガラスのみ)
どのような機能を持ったガラスへ取り替えるのか、すなわち選択するガラスの種類によっても相場は異なりますが、相場感としては次の通りです。
複層ガラスや真空ガラス等の断熱ガラス
テラス窓サイズ(幅1,800ミリ×高さ2,000ミリ)のガラス交換費用:約10万円~
防犯ガラス
テラス窓サイズ(幅1,800ミリ×高さ2,000ミリ)のガラス交換費用:約11万円~
通常の一枚ガラス(割れ替え)
テラス窓サイズ(幅1,800ミリ×高さ2,000ミリ)のガラス交換費用:約5万円~
ガラスの交換(サッシごと)
サッシの状態が悪く、サッシの取替が避けられないケースやガラスのみの交換では使用できないガラスを選択するケースで、サッシ毎の交換が必要になります。ここでは一般的にカバー工法と呼ばれている工事方法の相場感を記載します。
テラス窓サイズ(幅1,800ミリ×高さ2,000ミリ)のガラス・サッシ交換費用:約28万円~
内窓(二重窓)の取り付け
こちらは窓ガラス自体を交換する訳ではありませんので参考情報となりますが、断熱や遮熱などの機能向上を目的に行う工事となります。主に既存窓の内側に樹脂製等の窓を設置する工事です。二重窓や二重サッシとも呼ばれたりしています。
テラス窓サイズ(幅1,800ミリ×高さ2,000ミリ)の設置費用:約7万円~
窓ガラスの交換手順
では、実際にガラスを交換するまでの手順を解説します。下記の流れはガラスのみを交換するケースとなります。
ステップ1(施工前):ガラスのチェック・採寸
まずは、今はまっているガラスの種類やサッシを調べます。その際、鍵のかかり具合やスムーズに開け閉めできるか等、交換前の状態を詳しくチェックした上で、ガラスの寸法を測ります。また、このタイミングで交換する日時なども相談します。
ステップ2(施工日当日):チェック・取り外し
交換する前にサッシの傷の具合や開け閉めの際にこすれがないかなどのサッシの状態を改めて確認します。その後、障子と呼ばれるサッシの可動部分を窓枠から取り外します。
ステップ3(施工日当日):ガラスの入れ替え
ガラスを固定している障子のビスを緩めサッシを分解、ガラスだけを丁寧に取り外します。
ステップ4(施工日当日):組み立て
新たに入れるガラスをサッシに入れ、緩めたビスを締め直し分解した障子を元に戻します。
ステップ5(施工日当日):交換後の点検・確認
障子を元の窓枠に戻して、サッシのこすれ具合や鍵のかかり方などを確認、細かく調整を行い、問題がなければ工事完了となります。
窓ガラスを交換する際のメリット
もちろん割れ替え等の場合、既存のガラスとまったく同じに取り替えることも可能ですが、折角なら良いものを使用したいですよね。では、高機能なガラスを選択することでどのような効果が期待できるのでしょうか。ガラス交換で得られるメリットについて解説していきます。
結露対策
結露はそのまま放置するとカビやダニ等の発生原因にもなり得ますが、断熱性能の高い真空ガラスや複層ガラスへ取り替えることで抑制することが可能です。
断熱効果
冬の窓際の冷え冷え感や足元の寒さ等、家の中にいても寒さを感じることは少なくありません。こちらも断熱性能の高い真空ガラスや複層ガラスへ交換することで室外の冷気をシャットアウトし、暖房の効きを高めることが可能です。
遮熱効果
夏の西日は冷房を入れていても涼しさを奪うほど強烈です。そんな時は太陽の日射を遮蔽する性能の高い真空ガラスやLow-E複層ガラスがおすすめです。ガラス自体で太陽の熱を反射するので、冷房効果を高めることが可能です。
防音効果
防音対策グッズや遮音カーテンなども存在しますが、ガラスとガラスの間に特殊な中間膜を挟んだ防音ガラスと呼ばれる合わせガラス構造のものや2枚のガラスの間を真空にした真空ガラスなどは、ガラスを透過する音を減退させる効果が見込めます。
防犯対策
泥棒の住宅への侵入手口として一番多いと言われている「ガラス破り」。2枚のガラスの間に強靭な特殊中間膜を挟んだ防犯ガラスへの取り替えは、「ガラス破り」に対する代表的な対策法となります。
省エネ効果
住宅は窓からの熱の出入りが最も大きく、夏は約7割が窓から侵入し、冬は約6割が窓から室内の熱が逃げていると言われています。真空ガラスや複層ガラス等の断熱性能の高いガラスへ交換することで冷暖房の効きが良くなるため、実は省エネ対策にもなります。
窓リフォームのメリットについて詳しく知りたい方はこちら 窓リフォームのメリットとは?窓リフォームの種類や相場・ポイントを解説 | 窓リフォーム研究所 (shinku-glass.jp)
窓ガラスを交換する際の注意点
マンションは事前に許可が必要
戸建て住宅と違い、マンションには共用部分、専有部分が存在しています。それぞれのマンション毎に「マンション管理規約」で定められていますが、窓ガラスは基本的に共用部分に該当します。
まずは管理組合で「マンション管理規約」の確認をした上で、窓ガラス交換の実施可否を問い合わせる必要があります。
マンションで窓ガラス交換する際の詳細についてはこちら マンションでも窓リフォームは出来る?窓ガラス交換の費用や注意点 | 窓リフォーム研究所 (shinku-glass.jp)
ガラス交換で確認すべきこと
様々な機能を持ったガラスが存在するので、目的や解決したい悩みに合致したものかどうか、事前にしっかりと確認しておくことが必要です。期待した機能を持ったガラスでも中にはガラスだけの取替ができず、サッシ毎の交換が必要となるものあるので、事前に専門業者へしっかりと目的を伝えた上で、良く打合せをしておくことが重要です。
どこに頼めば良い?
リフォームの相談に乗ってもらえる信頼できる業者を見つけることが重要です。実は専門業者のガラス販売店は身近なところにあったりするので、WEB等で業者を探してみると良いでしょう。
専門業者の検索はこちら 窓なび | あなたの街のガラス屋さんをカンタン検索 (mado2.jp)
窓ガラスを交換するなら真空ガラス「スペーシア」
窓ガラスの断熱性能向上には、複層ガラスや真空ガラスが効果的というお話をさせていただきましたが、中でもおすすめは、真空ガラス「スペーシア」です。
【真空ガラス「スペーシア」の構造図】
真空ガラス「スペーシア」は魔法瓶の原理を窓ガラスに応用した製品で、ガラスとガラスの間に真空層をつくることで、一枚ガラスの約4倍、一般的な複層ガラスの約2倍の断熱性能を実現しています。
冬の結露対策に最適
2枚のガラスの間にある真空層が、一枚ガラスの約4倍の断熱性能を実現。一枚ガラスと比較して、不快な結露を大幅に削減します。室内温度20℃相対湿度60%の場合、外気温が-23℃以下になるまで結露の発生を抑制します。
【防露性能の比較】
品種 |
室内湿度20℃・相対湿度60% |
一枚ガラス |
8℃ |
スペーシア |
-23℃ |
取り替え簡単
「スペーシア」の厚さは一枚ガラスとほぼ同じ6.2ミリなので、いまお使いのサッシがそのまま使え、ガラスのみの交換で快適性の向上を図ることが可能です。
真空ガラス「スペーシア」の詳細はこちら 真空ガラス「スペーシア🄬」とは|【公式】真空ガラス スペーシア (shinku-glass.jp)
■「真空ガラス スペーシア」商品紹介動画
■「真空ガラス スペーシア」施工紹介動画
まとめ
「窓ガラスを交換できるなんて」と初めてお知りになった方もいらっしゃるかと思いますが、ガラス交換には単に割れたガラスの取替&原状復帰だけはなく、快適性を向上させる様々なメリットも存在します。何か窓廻りでお悩みがあった際は、是非ガラス交換も選択肢に加えてみては如何でしょうか。
窓リフォーム研究所
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